今日は指先にでる症状であるばね指という疾患のお話をしていこうと思います。
聞いたことがない人も多いと思いますが、このばね指は多くの方が知らず知らずのうちになっている可能性があります。
なぜ知らず知らずのうちになっているかというと初期は痛みがあまりなく違和感やこわばりなどといった軽い症状だからです。
そしてその違和感を放ったままにしておくと強い痛みや運動障害や機能障害といった日常生活に支障をきたすレベルの
症状が出てくるようになります。
では細かい症状を説明していきます。
症状
指は腱によって曲げ伸ばしをすることができます。手を握ったりする強い力を発揮する筋肉は前腕にありその力を腱が伝えます。
その通り道で指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが靱帯性腱鞘と呼ばれるものです。
その部分が指の付け根付近にあり、力がかかり炎症を生じやすい場所になります。
その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、“腱鞘炎”になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じます。
指を伸ばすと引っかかってカクっとなります。その現象からばね指と呼ばれています。
特徴
更年期の女性に多く、妊娠出産期の女性にも多く生じます。
手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのも特徴です。
糖尿病、リウマチ、透析患者にもよく発生します。母指、中指に多いですが全ての指で見られます。
治療法
まずは保存療法といって冷やしたりマッサージをしたり、薬を服用したり手術以外の方法で自然治癒力を引き上げて治す方法です。
初期は炎症反応が出ている場合はアイシングを行い炎症を鎮めます。そして炎症反応がなくなってから指のストレッチや手のマッサージ、
テーピングなどで使いすぎていた筋肉の回復と保護を促し症状を改善していきます。それでも改善が見られない場合には患部に注射をうちます。
観血療法は、注射を打っても改善が見られない場合におこないます。引っ掛かりの原因である腫れている腱鞘の部分を切開して
動きをスムーズにします。切開も約1cmくらいですので傷跡もほとんど残らず手術自体も15分ほどで終わりますので日帰りで帰れます。
基本的に術後のリハビリを行えば再発は少ないと言われています。
まとめ
当院では手術を行うことはできませんが、保存療法での治療は行えますので、手術をせずに治したい方や、手術後のリハビリを行いたい方は
お電話、メール、LINEでのご連絡お待ちしております。